コインランドリー投資は安定した収益が期待できる魅力的な事業ですが、「本当に儲かるの?」「失敗したらどうしよう」といった不安も大きいのではないでしょうか。

本記事では、そんな不安を解消するため、コインランドリー投資の仕組みといった基本から、メリット・デメリット、失敗しないための7つの重要ポイント、具体的な始め方までを専門家の視点で徹底解説します。気になる初期費用や利回りの目安、成功の秘訣も網羅。コインランドリー投資の成否は、事前の綿密な計画とオーナーの工夫次第です。

この記事を読めば、未経験からでも成功を目指すための知識と具体的な行動計画が手に入ります。

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目次
  1. そもそもコインランドリー投資とは?仕組みをわかりやすく解説
    1. 1.1 コインランドリー投資のビジネスモデルと収益の仕組み
    2. 1.2 他の投資との比較(不動産投資・株式投資)
    3. 1.3 なぜ今、コインランドリー投資が注目されているのか?
  2. コインランドリー投資のメリットとデメリット
    1. 2.1 コインランドリー投資の5つのメリット
      1. 2.1.1 メリット1:景気に左右されにくい安定した収益性
      2. 2.1.2 メリット2:管理の手間が少なく副業に最適
      3. 2.1.3 メリット3:節税効果が期待できる
      4. 2.1.4 メリット4:社会貢献性が高く地域に根差せる
      5. 2.1.5 メリット5:土地活用の選択肢として優れている
    2. 2.2 知っておくべき3つのデメリットとリスク
      1. 2.2.1 デメリット1:高額な初期投資が必要になる
      2. 2.2.2 デメリット2:無人経営ならではのトラブルリスク
      3. 2.2.3 デメリット3:競合の出現と差別化の必要性
  3. コインランドリー投資で失敗しないための7つの重要ポイント
    1. 3.1 ポイント1 立地選定が成功の9割を決める
    2. 3.2 ポイント2 正確な収支シミュレーションを行う
      1. 3.2.1 収入の部
      2. 3.2.2 支出の部(初期費用)
      3. 3.2.3 支出の部(ランニングコスト)
    3. 3.3 ポイント3 競合調査と差別化戦略を練る
    4. 3.4 ポイント4 信頼できるフランチャイズやメーカーを選ぶ
    5. 3.5 ポイント5 最新の設備投資を惜しまない
    6. 3.6 ポイント6 集客とリピーター獲得の施策を考える
      1. 3.6.1 開業時の集客施策
      2. 3.6.2 リピーター獲得の施策
    7. 3.7 ポイント7 融資と資金計画を無理なく立てる
  4. コインランドリー投資の始め方 4つのステップ
    1. 4.1 ステップ1 情報収集と事業計画の策定
    2. 4.2 ステップ2 物件探しと資金調達
      1. 4.2.1 物件探し
      2. 4.2.2 資金調達
    3. 4.3 ステップ3 店舗の設計と施工
    4. 4.4 ステップ4 開業準備とオープン
  5. コインランドリー投資の成功の秘訣はオーナーの工夫にあり
    1. 5.1 清潔感の維持と快適な空間づくり
    2. 5.2 ITランドリーシステムの導入で利便性向上
    3. 5.3 地域コミュニティとの連携
      1. 5.3.1 付加価値サービスの展開
      2. 5.3.2 地域との交流拠点としての役割
  6. コインランドリー投資に関するよくある質問
    1. 6.1 初期費用はいくらくらい必要?
    2. 6.2 年収や利回りの目安は?
      1. 6.2.1 利回りの目安
      2. 6.2.2 年収(営業利益)の目安
    3. 6.3 自己資金はどれくらい必要?融資は受けられる?
      1. 6.3.1 自己資金の目安
      2. 6.3.2 融資制度の活用
    4. 6.4 フランチャイズと個人経営の違いは?
    5. 6.5 土地なし(借地・テナント)でも始められますか?
    6. 6.6 節税効果は本当にありますか?
    7. 6.7 オーナーの主な仕事内容と必要な時間を教えてください
  7. まとめ

そもそもコインランドリー投資とは?仕組みをわかりやすく解説

コインランドリー投資とは、ご自身がオーナーとなり、店舗や土地に業務用の洗濯機や乾燥機などの機材を設置し、店舗の利用者から得られる利用料金を収益とする事業投資の一種です。空き店舗や遊休地を活用する「土地活用」としての側面も持ち合わせています。

基本的には無人での経営が可能であるため、本業がある方の副業や、手間をかけずに安定収入を目指したい方に適した投資手法として近年注目を集めています。現金商売であるため、売上の未回収リスクが極めて低く、景気の変動を受けにくい安定したストック型の収益モデルであることが大きな特徴です。

1.1 コインランドリー投資のビジネスモデルと収益の仕組み

コインランドリー投資の収益構造は非常にシンプルです。オーナーは以下の流れで収益を得ます。

  1. オーナーが店舗と洗濯・乾燥設備を用意する。
  2. 利用者が来店し、洗濯機や乾燥機を利用する。
  3. 利用者が設備に利用料金(現金やキャッシュレス決済)を支払う。
  4. 支払われた利用料金が、オーナーの売上(収益)となる。

この売上から、家賃、水道光熱費、洗剤などの消耗品費、機器のメンテナンス費用といったランニングコストを差し引いた金額が、オーナーの手元に残る利益となります。近年では、洗濯・乾燥だけでなく、スニーカー専用の洗濯機・乾燥機(スニーカーランドリー)や、布団などの大物洗いに対応した大型機器を導入することで、さらなる収益の柱を増やすことも可能です。

1.2 他の投資との比較(不動産投資・株式投資)

コインランドリー投資をより深く理解するために、代表的な他の投資手法である「不動産投資(アパート経営)」や「株式投資」と比較してみましょう。それぞれに異なる特徴があるため、ご自身の目的やリスク許容度に合った投資を選ぶことが重要です。

比較項目コインランドリー投資不動産投資(アパート経営)株式投資
主な収益源設備利用料(インカムゲイン)家賃収入(インカムゲイン)配当(インカムゲイン)や売却益(キャピタルゲイン)
利回りの目安5%~15%程度(表面利回り)3%~8%程度(表面利回り)銘柄や市況により大きく変動
収益の安定性景気変動の影響を受けにくく比較的安定。ただし天候や競合に左右される。空室リスクはあるが、一度入居が決まれば安定的。価格変動が大きく、不安定な側面も。
管理の手間日常の清掃や集金など。遠隔監視システムで省力化も可能。入居者募集、クレーム対応、建物管理など多岐にわたる。情報収集や売買判断が必要。
換金性(現金化のしやすさ)店舗や事業の売却となり、不動産よりは時間がかかる場合がある。買い手を見つけるまでに時間がかかることが多い。市場が開いていれば即時に売買可能で非常に高い。

コインランドリー投資は、不動産投資と同様にミドルリスク・ミドルリターンの投資に分類されますが、空室リスクの代わりに稼働率という指標で収益が変動する事業的側面が強いのが特徴です。

1.3 なぜ今、コインランドリー投資が注目されているのか?

コインランドリーの需要は、私たちのライフスタイルの変化や社会背景と密接に関わっています。単に「洗濯する場所」というだけでなく、現代人のニーズに応えるサービスとして再評価されているのです。

  • ライフスタイルの変化
    共働き世帯や単身世帯の増加により、「家事の時間を短縮したい」という時短ニーズが高まっています。家庭用洗濯機では時間のかかる大量の洗濯物も、コインランドリーの大型機器なら一度に洗濯から乾燥まで短時間で終えることができます。
  • 衛生意識の高まり
    花粉やPM2.5、ウイルス対策として、洗濯物を外に干したくないという人が増えています。また、アレルギーの原因となるダニは、家庭での天日干しでは死滅しにくいですが、コインランドリーのガス式乾燥機による高温乾燥(約80℃~120℃)であれば効果的に除去できるため、衛生面を重視する層からの需要が拡大しています。
  • 大物洗いへのニーズ
    布団や毛布、カーテン、ラグマットといった、家庭の洗濯機では洗うのが難しい大物洗いができる点も強みです。クリーニング店に出すよりも安価で手軽に洗濯できるため、季節の変わり目などに定期的な需要が見込めます。
  • 天候不順の常態化
    近年、梅雨の長期化やゲリラ豪雨、台風の増加など、洗濯物が外に干せない日が増えています。天候に左右されずに洗濯物を乾かせるコインランドリーは、こうした状況下で非常に頼りになる存在です。

これらの社会的背景が追い風となり、コインランドリーは「生活インフラ」として定着しつつあります。そのため、適切な立地と戦略で運営すれば、長期的に安定した収益が期待できる投資として注目を集めているのです。

コインランドリー投資のメリットとデメリット

コインランドリー投資がなぜ注目されているのか、その理由を探るにはメリットとデメリットの両面を深く理解することが不可欠です。不動産投資や株式投資など、他の投資手法と比較しながら、コインランドリー投資特有の魅力を探っていきましょう。ここでは、投資を判断する上で必ず押さえておきたい「5つのメリット」と「3つのデメリット」を具体的に解説します。

2.1 コインランドリー投資の5つのメリット

まずは、コインランドリー投資が持つ魅力的な側面、5つのメリットから見ていきましょう。

2.1.1 メリット1:景気に左右されにくい安定した収益性

洗濯は、どのような経済状況下でも人々の生活からなくなることのない「生活必需」の行為です。そのため、コインランドリー事業は景気の波に強く、不況下でも売上が急激に落ち込むリスクが低いという大きな強みがあります。飲食店のように流行り廃りがなく、アパート経営のように空室リスクに常に悩まされることもありません。現金商売であるため、売掛金の回収不能リスクがない点も、キャッシュフローの安定に繋がる重要なポイントです。高い粗利率も魅力で、売上から水道光熱費や洗剤費などの変動費を差し引いた粗利は、一般的に70~80%と非常に高い水準を誇ります。

2.1.2 メリット2:管理の手間が少なく副業に最適

コインランドリー経営は、基本的に無人での運営が可能です。オーナーの主な業務は、週に数回の清掃、集金、洗剤の補充といった日常管理が中心となります。近年では、スマートフォンで売上状況や稼働状況を確認できる「ITランドリーシステム」も普及しており、遠隔での管理がより容易になりました。これにより、本業を持つサラリーマンや子育て中の主婦でも、副業として始めやすいのが大きなメリットです。専門的な知識やスキルが不要で、運営を管理会社に委託する選択肢もあり、手間をかけずに事業を継続できます。

2.1.3 メリット3:節税効果が期待できる

コインランドリー投資では、洗濯乾燥機などの設備投資にかかった費用を「減価償却費」として、法的に定められた耐用年数にわたって経費計上できます。特に、1,000万円を超えるような高額な設備は、初期の段階で大きな減価償却費を計上できるため、課税所得を圧縮し、節税に繋がる可能性があります。さらに、中小企業経営強化税制などの優遇税制を活用できれば、即時償却や税額控除といった、より大きな税制上のメリットを受けられる場合もあります。個人の所得税や法人の法人税対策としても有効な手段となり得るのです。

2.1.4 メリット4:社会貢献性が高く地域に根差せる

コインランドリーは、単なる収益事業にとどまらず、地域の生活インフラとして重要な役割を担います。梅雨の時期や花粉シーズン、台風の季節など、洗濯物を外に干せない時期には特に需要が高まります。また、家庭用洗濯機では洗えない布団やカーペット、カーテンといった大物洗いのニーズに応えることで、地域住民の生活を豊かにすることができます。近年では、災害時に停電や断水が起きた際の洗濯拠点として、自治体と協定を結ぶ店舗も増えており、地域社会への貢献を実感できるやりがいのある事業と言えるでしょう。

2.1.5 メリット5:土地活用の選択肢として優れている

アパートやマンション経営には向かない狭小地や変形地であっても、コインランドリーであれば出店できる可能性があります。15坪~20坪程度のスペースがあれば開業は可能で、活用が難しいと諦めていた遊休土地を収益化できる有効な手段です。また、建物は比較的簡易な構造で済むため、将来的に事業を転換したり、土地を売却したりする際の「出口戦略」が立てやすいのも利点です。店舗を更地に戻す際の原状回復費用も、ビルやアパートに比べて安価に抑えられます。

2.2 知っておくべき3つのデメリットとリスク

多くのメリットがある一方で、コインランドリー投資には見過ごせないデメリットやリスクも存在します。失敗を避けるためには、これらの点を事前にしっかりと把握し、対策を講じることが重要です。

2.2.1 デメリット1:高額な初期投資が必要になる

コインランドリーを開業するには、高額な初期費用がかかります。業務用洗濯乾燥機の購入費だけでも1,000万円以上、それに加えて店舗の取得費(または保証金など)、内装工事費、給排水設備工事費、看板設置費などを含めると、総額で2,000万円~3,000万円程度の資金が必要になるのが一般的です。自己資金だけで全てを賄うのは難しく、多くの場合、日本政策金融公庫や民間金融機関からの融資を利用することになります。そのため、綿密な事業計画と収支シミュレーションに基づいた、無理のない資金計画が不可欠です。

項目費用の目安備考
機械設備費1,200万円~1,800万円洗濯機、乾燥機、スニーカーランドリー、両替機など
内装・設備工事費500万円~800万円給排水、ガス、電気、空調、内装仕上げなど
物件取得費100万円~300万円保証金、礼金、仲介手数料など(賃貸の場合)
その他諸経費50万円~150万円看板製作費、販促費、許認可申請費用など

2.2.2 デメリット2:無人経営ならではのトラブルリスク

無人経営は手間がかからない反面、様々なトラブルが発生するリスクを伴います。具体的には、機械の故障やエラー、利用客による設備の破損、売上金の盗難、利用者同士のいざこざ、店舗の汚れなどが挙げられます。これらのトラブルは顧客満足度の低下に直結し、売上減少の原因となります。防犯カメラや遠隔監視システムの導入、定期的な巡回と清掃、緊急時対応のためのコールセンター契約は必須の対策と言えるでしょう。オーナー自身が迅速に対応できない場合に備え、信頼できる管理会社やメンテナンス業者と連携しておくことも重要です。

2.2.3 デメリット3:競合の出現と差別化の必要性

コインランドリー事業は、その安定性から新規参入者が増え続けており、競争が激化しているエリアも少なくありません。一度、近隣に競合店が出現すると、価格競争に巻き込まれ、収益性が悪化するリスクがあります。そのため、開業前の徹底した商圏分析と競合調査が極めて重要です。そして、開業後も単に洗濯ができる場所ではなく、「快適で便利な空間」を提供し続ける努力が不可欠です。清潔感の徹底はもちろん、キャッシュレス決済の導入、フリーWi-Fiの提供、空き状況がわかるシステムの導入、カフェスペースの併設など、他店にはない付加価値を創造し、顧客に選ばれ続けるための差別化戦略が成功の鍵を握ります。

コインランドリー投資で失敗しないための7つの重要ポイント

コインランドリー投資は、比較的安定した収益が期待できる魅力的な事業ですが、誰でも簡単に成功できるわけではありません。安易な計画で始めると、「思ったように儲からない」「想定外の出費がかさんで赤字」といった失敗に陥るリスクもあります。ここでは、コインランドリー投資で失敗したくない人が必ず押さえるべき7つの重要ポイントを、具体的に解説します。

3.1 ポイント1 立地選定が成功の9割を決める

コインランドリー投資において、最も重要な要素は「立地」です。一度出店したら簡単に場所は変えられないため、最初の立地選定が事業の成否の9割を決めると言っても過言ではありません。ターゲットとする顧客層が誰なのかを明確にし、その人たちが集まりやすく、利用しやすい場所を選ぶ必要があります。

主なターゲット層と、それぞれに適した立地の特徴は次の通りです。

ターゲット層特徴おすすめの立地例
単身の学生・社会人ワンルームマンションやアパートに住み、洗濯機を持たない、あるいは容量の小さい洗濯機を使っている層。大学周辺、単身者向けアパート・マンションの密集エリア、駅の近く
主婦・ファミリー層週末のまとめ洗いや、毛布・布団などの大物洗いのニーズが高い層。車での来店が多い。スーパーマーケットやドラッグストアの隣接地、郊外の幹線道路沿い、大規模な住宅街
共働き世帯日中洗濯する時間がなく、夜間や週末にまとめて洗濯・乾燥まで済ませたい層。時間効率を重視する。生活道路沿いで視認性が良い場所、駐車場が完備されている店舗

物件を選ぶ際は、周辺の人口動態、世帯構成、競合店の有無などを詳細に分析する「商圏分析」が不可欠です。また、車でアクセスしやすいか、駐車場は確保できるか、店舗の存在が分かりやすいか(視認性)といった点も、集客を左右する重要な要素となります。

3.2 ポイント2 正確な収支シミュレーションを行う

「これくらい儲かるだろう」という、どんぶり勘定で事業を始めるのは非常に危険です。コインランドリー投資を成功させるためには、現実的な数値に基づいた精密な収支シミュレーションが必須となります。特に、売上は控えめに、経費は多めに見積もることが失敗を避けるための鉄則です。

シミュレーションには、以下の項目を必ず含めましょう。

3.2.1 収入の部

  • 洗濯機・乾燥機の売上(予測稼働率から算出)
  • スニーカーランドリーや自販機などの付帯売上

3.2.2 支出の部(初期費用)

  • 物件取得費(保証金、礼金など)
  • 内装・外装工事費
  • 設備購入費(洗濯機、乾燥機、両替機など)
  • 給排水・ガス・電気工事費
  • フランチャイズ加盟金(加盟する場合)

3.2.3 支出の部(ランニングコスト)

  • 賃料
  • 水道光熱費
  • 洗剤・ソフナーなどの消耗品費
  • 機器のメンテナンス・修繕費
  • 清掃委託費(自分で清掃しない場合)
  • 広告宣伝費
  • フランチャイズのロイヤリティ(加盟する場合)
  • 借入金の返済
  • 固定資産税などの税金

これらの項目を元に、楽観的なケース、標準的なケース、悲観的なケースの3パターンでシミュレーションを行い、どの程度の売上があれば利益が出るのか(損益分岐点)、投資額を何年で回収できるのかを正確に把握しておきましょう。

3.3 ポイント3 競合調査と差別化戦略を練る

あなたの出店を検討しているエリアに、競合店はありますか?もし存在するなら、その店舗を徹底的に調査し、自店の強みとなる「差別化戦略」を練る必要があります。競合調査では、単に場所を確認するだけでなく、以下の点をチェックしましょう。

  • 料金設定: 洗濯・乾燥の料金はいくらか。
  • 設備: 機器のメーカー、台数、容量(大型機器の有無)。
  • 清潔感: 店内や機器はきれいに保たれているか。
  • 稼働状況: 平日や休日のどの時間帯が混んでいるか。
  • 付加価値: 駐車場、Wi-Fi、休憩スペース、キャッシュレス決済の有無。

調査結果を元に、「このエリアの顧客が求めているのに、競合店が提供できていないものは何か?」を考え、自店のコンセプトを決定します。例えば、以下のような差別化が考えられます。

  • 設備による差別化: 最新の洗濯乾燥機を導入し「時短」をアピールする、羽毛布団専用コースを設ける、ペット用品専用の洗濯機を設置する。
  • サービスによる差別化: カフェやキッズスペースを併設し、待ち時間を快適に過ごせるようにする。洗剤やソフナーの種類を豊富に揃え、選べる楽しみを提供する。
  • 空間による差別化: 明るくおしゃれな内装で女性が一人でも入りやすい雰囲気を作る。BGMやアロマでリラックスできる空間を演出する。

3.4 ポイント4 信頼できるフランチャイズやメーカーを選ぶ

コインランドリー経営は個人でも開業できますが、ノウハウがない場合はフランチャイズ(FC)に加盟するのも有効な選択肢です。FCに加盟すれば、立地選定のサポート、事業計画の策定、運営ノウハウの提供など、手厚い支援が受けられます。

ただし、FC本部によってサポート内容やロイヤリティ、契約の縛りなどが大きく異なります。複数のFC本部の説明会に参加し、担当者と直接話をして、以下の点を確認しましょう。

  • サポート体制: 開業前だけでなく、開業後の運営サポートや集客支援は充実しているか。
  • ブランド力: そのFCのブランドに集客力はあるか。
  • 契約内容: ロイヤリティの料率や契約期間、中途解約の条件などをしっかり確認する。
  • オーナーの声: 実際に加盟している他のオーナーの評判はどうか。

個人で開業する場合は、どのメーカーの洗濯機・乾燥機を導入するかが重要になります。国内ではTOSEI、AQUA(旧三洋電機)、山本製作所などが主要メーカーとして知られています。機器の性能や耐久性はもちろん、故障した際のメンテナンス体制が迅速かつ手厚いかを重視して選びましょう。初期費用だけでなく、長期的なランニングコストやサポート体制を総合的に比較検討することが成功への鍵です。

3.5 ポイント5 最新の設備投資を惜しまない

初期費用を抑えたいからといって、中古の古い設備を導入するのはおすすめできません。古い機器は故障のリスクが高く、修理費用がかさむだけでなく、故障による営業停止は顧客離れに直結します。また、最新機種に比べて洗濯・乾燥の性能が劣るため、顧客満足度も低下しがちです。

最新の設備への投資は、長期的に見れば収益性と顧客満足度を高める賢い選択です。特に以下の設備は、差別化と運営効率化の観点から導入を積極的に検討すべきです。

  • 大型洗濯乾燥機: まとめ洗いや大物洗いのニーズに応え、客単価アップに繋がります。洗濯から乾燥までノンストップで完了するため、利便性が高く、顧客満足度も向上します。
  • 集中精算機・キャッシュレス決済: 現金管理の手間や盗難リスクを大幅に軽減できます。スマートフォン決済などに対応することで、若年層やキャッシュレス派の顧客を取り込めます。
  • IoTランドリーシステム: オーナーはスマートフォンから遠隔で機器の稼働状況や売上を確認でき、店舗運営を効率化できます。利用者は来店前に空き状況を確認したり、終了通知を受け取ったりできるため、利便性が格段に向上し、リピート利用に繋がります。

3.6 ポイント6 集客とリピーター獲得の施策を考える

好立地に最新設備を備えた店舗を作っても、その存在が地域住民に知られなければ意味がありません。オープン景気だけでなく、継続的に利用してもらうための施策が不可欠です。

3.6.1 開業時の集客施策

まずは店舗の認知度を高めることが最優先です。商圏内のターゲット顧客に届くよう、複数の方法を組み合わせましょう。

  • ポスティング: 商圏内の住宅に、オープン日や店舗の特長、割引キャンペーンなどを記載したチラシを配布します。
  • オープンキャンペーン: 「オープンから1週間は洗濯料金半額」「プリペイドカード購入でプレミアム上乗せ」など、来店を促すお得なキャンペーンを実施します。
  • Webでの情報発信: 店舗のウェブサイトやSNS(Instagram, Xなど)アカウントを開設し、情報を発信します。また、Googleビジネスプロフィールに登録し、マップ検索で表示されるように設定することは必須です。

3.6.2 リピーター獲得の施策

コインランドリー事業の安定は、リピーターによって支えられます。一度利用してくれた顧客に「また来たい」と思ってもらうための地道な努力が最も重要です。

  • 徹底した清掃と清潔感の維持: 最も基本的ながら、最も重要なポイントです。清潔でない店舗にリピーターはつきません。
  • お得な仕組みづくり: 利用金額に応じて割引になるプリペイドカードや、ポイントカードを導入します。
  • 季節ごとのキャンペーン: 梅雨の時期に乾燥機割引、衣替えの時期に毛布洗いキャンペーンなどを実施し、利用動機を喚起します。
  • コミュニケーション: 店内にアンケートボックスや連絡ノートを設置し、利用者からの要望や意見をサービスの改善に活かす姿勢を見せることが、信頼関係の構築に繋がります。

3.7 ポイント7 融資と資金計画を無理なく立てる

コインランドリー投資の初期費用は、店舗の規模にもよりますが数千万円単位になることも珍しくありません。多くの場合、自己資金と融資を組み合わせて資金を調達することになります。

主な融資先としては、創業者に有利な条件で融資を行っている日本政策金融公庫の「新規開業資金」や、地方自治体・金融機関・信用保証協会が連携して行う「制度融資」などがあります。これらの融資審査を通過するためには、ポイント2で作成した収支シミュレーションを元にした、説得力のある事業計画書が不可欠です。

資金計画を立てる上で重要なのは、自己資金をできるだけ多く準備し、借入額を抑えることです。自己資金の割合が高いほど、融資の審査に通りやすくなるだけでなく、開業後の返済負担が軽くなり、経営の安定に繋がります。一般的に、初期費用総額の2〜3割程度の自己資金が目安とされています。

また、開業後すぐに売上が安定するとは限りません。万が一の事態に備え、少なくとも半年分の運転資金(家賃、水道光熱費、返済金など)を手元に残した状態でスタートできるような、余裕を持った資金計画を立てましょう。

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コインランドリー投資の始め方 4つのステップ

コインランドリー投資に興味を持っても、具体的に何から手をつければ良いのか分からないという方も多いでしょう。ここでは、情報収集から開業までの流れを4つのステップに分け、具体的に解説します。このステップ通りに進めることで、計画的にコインランドリー投資のスタートを切ることができます。

4.1 ステップ1 情報収集と事業計画の策定

コインランドリー投資の成否は、準備段階で決まると言っても過言ではありません。まずは徹底した情報収集を行い、精度の高い事業計画を策定することから始めましょう。

情報収集では、インターネット上の記事や書籍だけでなく、フランチャイズ本部やコインランドリー機器メーカーが開催するセミナーに参加するのがおすすめです。成功事例だけでなく、失敗事例からも学ぶことで、リスクを具体的に把握できます。可能であれば、既存のコインランドリーオーナーに直接話を聞く機会を設けると、よりリアルな情報を得られるでしょう。

集めた情報をもとに、事業計画を策定します。事業計画には、店舗のコンセプト(ターゲット層、提供価値)、出店エリア、そして最も重要な収支シミュレーションを盛り込みます。特に収支シミュレーションの精度が、後の資金調達や事業の安定性を大きく左右するため、慎重に行う必要があります。

分類項目例内容
初期費用(イニシャルコスト)物件取得費、内装工事費、設備費、加盟金など開業時に一度だけ発生する費用。総投資額を把握するために正確に見積もります。
運転資金(ランニングコスト)家賃、水道光熱費、洗剤費、人件費(清掃など)、広告宣伝費、修繕費毎月発生する費用。売上がなくても発生するため、余裕を持った計画が必要です。
売上予測平日・休日の客数、客単価、稼働率周辺の人口、競合店の状況、立地条件などから現実的な数値を予測します。
収益性営業利益、投資回収期間、利回り売上から経費を差し引いた利益や、投資額を何年で回収できるかを計算します。

4.2 ステップ2 物件探しと資金調達

事業計画が固まったら、次はいよいよ具体的なアクションに移ります。事業の土台となる物件の確保と、それを実現するための資金調達を並行して進めていきましょう。

4.2.1 物件探し

ポイント1で解説した通り、立地は成功の9割を占める重要な要素です。事業計画で定めたターゲット層が多く住むエリア、生活道路沿いで視認性が高く、駐車場が確保できる場所などを条件に物件を探します。不動産会社のウェブサイト(SUUMOやアットホームなど)で探すほか、フランチャイズ本部に加盟する場合は、本部が持つ優良物件情報を紹介してもらえることもあります。物件が見つかったら、必ず現地に足を運び、平日・休日、朝・昼・夜の人の流れや交通量、周辺環境を自分の目で確かめましょう。

4.2.2 資金調達

コインランドリー投資には、数千万円単位の初期費用がかかることが一般的です。自己資金だけで全てを賄うのは難しいため、多くの場合、融資を利用することになります。自己資金の割合は総投資額の2〜3割程度が目安ですが、融資を有利に進めるためにも、できるだけ多く準備しておくことが望ましいです。

主な資金調達先としては、日本政策金融公庫や地方自治体の制度融資、信用金庫・信用組合などがあります。特に、これから事業を始める個人や小規模企業を支援する日本政策金融公庫の「新規開業資金」は、比較的金利が低く、多くの創業者に利用されています。融資の申し込みには、ステップ1で作成した事業計画書が必須となります。金融機関の担当者を納得させられる、具体的で実現可能性の高い計画を提示しましょう。

4.3 ステップ3 店舗の設計と施工

物件と資金の目処が立ったら、店舗の具体的な形を作っていくフェーズに入ります。利用者の満足度と運営効率を両立させる設計・施工が求められます。

まず、フランチャイズ本部や機器メーカーの担当者、設計士と協力し、店舗のレイアウトを決定します。洗濯機や乾燥機の配置はもちろん、利用者が快適に過ごせる待合スペース、洗濯物を畳むための作業台、両替機や洗剤自販機の位置など、利用者の動線を細かくシミュレーションしながら設計を進めます。清潔感があり、明るく、女性一人でも安心して利用できるような内装デザインは、リピーター獲得に直結する重要な要素です。

設計が固まったら、施工業者と契約し、工事を開始します。主な工事内容は以下の通りです。

工事の種類主な内容
内装工事壁、床、天井の仕上げ、間仕切りの設置など。店舗のコンセプトに合わせたデザインを実現します。
設備工事給排水、ガス、電気、空調、換気設備の工事。コインランドリー機器の性能を最大限に引き出すために不可欠です。
機器の搬入・設置洗濯機、乾燥機、集中精算機などの大型機器を搬入し、配管・配線に接続します。
外装・看板工事店舗の顔となる看板の設置や、外壁の塗装など。遠くからでも認識できる視認性の高いデザインが求められます。

工事期間は店舗の規模や状態によって異なりますが、1〜2ヶ月程度が目安です。この期間に、保健所への「コインオペレーションクリーニング営業施設開設届」の提出など、必要な行政手続きも進めておきましょう。

4.4 ステップ4 開業準備とオープン

工事が完了し、店舗が形になったら、いよいよオープンに向けた最終準備です。オープン直後からスムーズに運営できるよう、万全の体制を整えましょう。

まずは、運営に必要な備品の搬入と設置を行います。両替機、洗剤・ソフターの自動販売機、椅子やテーブル、ゴミ箱、防犯カメラ、Wi-Fiルーターなどを揃えます。また、清掃用具一式も忘れずに準備しましょう。

次に、集客活動を本格化させます。オープン前から地域住民に新店舗の存在を知らせ、期待感を高めておくことが、オープン景気を最大化する鍵です。

  • 近隣へのポスティング用チラシの作成・配布
  • オープン記念セールの企画(例:洗濯乾燥コース半額、プリペイドカード割引販売など)
  • Googleビジネスプロフィールへの登録
  • SNSアカウント(Instagram, Xなど)の開設と情報発信
  • 地域情報誌やフリーペーパーへの広告掲載

全ての準備が整ったら、保健所の担当者による店舗の立入検査を受けます。施設の構造や衛生管理が基準を満たしているかを確認され、問題がなければ「確認済証」が交付されます。これを受け取って、ようやく正式に営業を開始できます。

オープン当日は、可能な限り店舗に立ち会い、利用者への挨拶や操作説明を丁寧に行うことで、良い第一印象を与えることができます。オープン後もアンケートを実施して利用者の声を集めたり、定期的にキャンペーンを企画したりと、継続的な改善と集客努力が安定経営へと繋がっていきます。

コインランドリー投資の成功の秘訣はオーナーの工夫にあり

コインランドリー投資で長期的に安定した収益を上げるためには、立地や資金計画といった基本的な要素に加え、オーナー自身の創意工夫が不可欠です。競合との差別化を図り、利用者に「また来たい」と思わせる魅力的な店舗作りが、成功への道を切り拓きます。ここでは、一歩先を行くための具体的な秘訣を3つの視点から解説します。単に洗濯ができる場所ではなく、付加価値の高いサービス空間を提供することが、これからのコインランドリー経営の鍵となります。

5.1 清潔感の維持と快適な空間づくり

コインランドリーの利用者が最も重視する点の一つが「清潔感」です。いくら高性能な機械を導入しても、店舗が不潔では客足は遠のいてしまいます。定期的な清掃はもちろんのこと、利用者が常に気持ちよく過ごせる空間を維持するための工夫が求められます。

具体的には、以下の点を徹底しましょう。

  • 徹底した清掃体制の構築: 1日1回以上の定期清掃に加え、可能であれば日中にも巡回し、ゴミの回収や機器の拭き上げを行います。清掃マニュアルを作成し、チェックリストを用いて清掃漏れを防ぐ仕組み作りが有効です。
  • 明るく開放的な内装: 白を基調とした壁紙や、外光を取り入れやすい大きな窓、明るいLED照明などを採用し、店内全体を明るい雰囲気に保ちます。観葉植物を置くことも、リラックス効果と清潔感の向上に繋がります。
  • 快適な待合スペースの提供: 洗濯・乾燥の待ち時間を快適に過ごせるよう、座り心地の良い椅子や作業しやすいテーブルを設置しましょう。無料Wi-Fiやスマートフォンの充電用コンセントは、今や必須の設備と言えます。雑誌や絵本を置いたり、BGMを流したりするだけでも、居心地の良さは格段に向上します。
  • 心地よい香りの演出: 清潔感を演出するために、アロマディフューザーを設置するのも効果的です。強すぎず、誰もが心地よいと感じるような自然な香りを選ぶのがポイントです。

「洗濯をしに来る場所」から「待ち時間も快適に過ごせる場所」へと顧客の認識を変えることが、リピーター獲得において非常に重要です。

5.2 ITランドリーシステムの導入で利便性向上

現代のライフスタイルに合わせて、テクノロジーを活用した利便性の向上は、競合との大きな差別化要因となります。特に「ITランドリーシステム」の導入は、利用者とオーナー双方に大きなメリットをもたらします。

ITランドリーシステムとは、スマートフォンアプリやウェブサイトと連携し、コインランドリーの利用をよりスマートにする仕組みです。代表的なメーカーとして、TOSEIの「T-smart」やAQUAの「Cloud IoT Laundry System」などがあります。

このシステムの導入によるメリットを、利用者側とオーナー側に分けて見てみましょう。

対象者主なメリット
利用者店舗に行かなくてもスマホで機器の空き状況を確認できる 洗濯・乾燥の終了をスマホにプッシュ通知で知らせてくれる クレジットカードやQRコード決済などのキャッシュレス決済が利用できる 利用履歴や領収書をスマホで確認できる
オーナー遠隔地からでもリアルタイムで売上状況や稼働状況を把握できる 機器のエラー発生時に通知を受け取れ、迅速な対応が可能になる 釣銭の補充や両替機管理の手間が削減される 売上データ分析による経営戦略の立案に役立つ

初期投資は必要になりますが、ITランドリーシステムの導入は顧客満足度の向上と店舗運営の効率化を同時に実現できるため、長期的な視点で見れば非常に効果的な投資と言えるでしょう。

5.3 地域コミュニティとの連携

コインランドリーを単なる洗濯設備ではなく、「地域のインフラ」や「コミュニティの拠点」として位置づけることで、独自の価値を生み出すことができます。地域に根ざした店舗運営は、大手資本にはない強みとなり、安定した集客に繋がります。

5.3.1 付加価値サービスの展開

洗濯というメインサービスに加えて、利用者のニーズに応える付加価値サービスを展開しましょう。

  • カフェやフリースペースの併設: 待ち時間にコーヒーを飲んだり、仕事をしたりできるスペースを提供します。これにより滞在時間が延び、客単価の向上も期待できます。
  • 洗濯代行・たたみサービス: 忙しいビジネスパーソンや子育て世帯、高齢者向けに、洗濯から乾燥、たたみまでを代行するサービスは高い需要が見込めます。
  • 特殊洗濯への対応: 通常の衣類だけでなく、スニーカー専用ランドリーや、大型の布団・カーペット専用の洗濯乾燥機を導入することで、特定のニーズを持つ顧客層を取り込めます。

5.3.2 地域との交流拠点としての役割

店舗を地域住民の交流の場として活用する視点も重要です。

  • 地域情報掲示板の設置: 近隣のお店のチラシや地域のイベント情報、サークル活動のメンバー募集などを掲示できるスペースを設けることで、自然と人が集まる場所になります。
  • 小規模イベントの開催: 店舗の空きスペースを利用して、プロによる「シミ抜き講座」や、子供向けの絵本の読み聞かせ会などを開催するのも面白い試みです。

これらの工夫を通じて店舗が地域に愛される存在になることが、口コミによる集客を生み出し、何よりも強い経営基盤を築くための成功の秘訣となります。

コインランドリー投資に関するよくある質問

コインランドリー投資を検討する上で、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式で詳しく解説します。具体的な数字や選択肢を知ることで、より現実的な事業計画を立てる手助けとなるでしょう。

6.1 初期費用はいくらくらい必要?

コインランドリーの開業に必要な初期費用は、店舗の規模や出店形態(新築かテナントか)、導入する洗濯機や乾燥機の台数によって大きく変動しますが、一般的に2,000万円から3,000万円程度が目安とされています。これは15坪〜25坪程度の標準的な店舗を想定した金額です。

主な初期費用の内訳は以下の通りです。

費用項目費用の目安内容
物件取得費50万円~200万円保証金、礼金、仲介手数料など。※テナントの場合
内装・設備工事費500万円~1,000万円電気、ガス、水道の給排水工事、内装デザイン、看板設置など。
機器購入費1,000万円~2,000万円洗濯乾燥機、洗濯機、乾燥機、両替機、ITランドリーシステムなど。
広告宣伝費30万円~100万円オープン前のチラシ、Webサイト制作、SNS広告、オープンイベント費用など。
運転資金50万円~100万円開業当初の売上が安定するまでの家賃、水道光熱費、洗剤などの仕入れ費用。

中古の機器を導入したり、居抜き物件を活用したりすることで初期費用を抑えることも可能ですが、長期的な運営を考えると、故障リスクやメンテナンスコストも考慮する必要があります。特に給排水やガス、電気といったインフラ工事は専門的な知識が必要なため、信頼できる施工業者に依頼することが重要です。

6.2 年収や利回りの目安は?

コインランドリー投資の収益性は、立地や稼働率に大きく左右されますが、一般的な目安は存在します。

6.2.1 利回りの目安

利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。

  • 表面利回り:年間売上 ÷ 初期投資総額 × 100
  • 実質利回り:(年間売上 – 年間経費) ÷ 初期投資総額 × 100

コインランドリー投資の表面利回りは10%~20%程度が目安とされています。しかし、これは家賃や水道光熱費、メンテナンス費用などの経費を考慮していない数値です。投資判断を行う際は、必ずランニングコストを差し引いた「実質利回り」でシミュレーションすることが不可欠です。堅実な計画では、実質利回り5%〜8%程度を見込むのが現実的でしょう。

6.2.2 年収(営業利益)の目安

オーナーの年収となる営業利益は、売上から全ての経費を差し引いた金額です。例えば、月商50万円の店舗の場合、以下のような収支モデルが考えられます。

月間利益
営業利益(収入 – 経費)200,000円

この場合、月間利益は20万円となり、年収換算で240万円となります。これはあくまで一例であり、売上が増えれば利益も増えますし、逆に競合店の出現などで売上が減少するリスクもあります。また、上記には減価償却費や借入金の返済は含まれていないため、手元に残るキャッシュフローはさらに変動します。

6.3 自己資金はどれくらい必要?融資は受けられる?

全額自己資金で始めるケースは稀で、多くの方が融資を活用します。

6.3.1 自己資金の目安

融資を受ける場合でも、一定の自己資金は必要です。一般的に、初期費用総額の2割~3割程度、金額にして500万円~1,000万円が一つの目安となります。自己資金の割合が高いほど、事業への本気度が伝わり、融資審査で有利に働く傾向があります。

6.3.2 融資制度の活用

コインランドリー投資で利用できる代表的な融資制度には、以下のようなものがあります。

  • 日本政策金融公庫:政府系の金融機関であり、新規創業者向けの融資制度が充実しています。民間の金融機関に比べて金利が低めで、実績のない個人でも比較的融資を受けやすいのが特徴です。
  • 制度融資:地方自治体、金融機関、信用保証協会が連携して提供する融資制度です。自治体によっては利子補給などの優遇措置を受けられる場合があります。
  • 民間の金融機関(銀行・信用金庫):取引実績のある金融機関であれば相談しやすいでしょう。事業計画の実現性や収益性が厳しく審査されます。

どの融資制度を利用するにしても、成功の鍵を握るのは「精度の高い事業計画書」です。なぜこの立地なのか、競合とどう差別化するのか、収支はどのように見込んでいるのかを、客観的なデータに基づいて具体的に示す必要があります。フランチャイズ本部やコンサルタントが作成をサポートしてくれる場合もあります。

6.4 フランチャイズと個人経営の違いは?

開業形態には、フランチャイズ(FC)に加盟する方法と、完全に独立した個人経営の2つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自身の状況に合わせて選択することが重要です。

比較項目フランチャイズ個人経営
開業ノウハウ本部から提供されるため、未経験でも安心。全て自分で情報収集・判断する必要がある。
ブランド力・集客本部の知名度により、開業当初から一定の集客が見込める。ゼロから認知度を高める必要がある。
機器・資材の仕入れ本部経由で安価に仕入れられる場合がある。自分で仕入れ先を探し、価格交渉も行う。
経営の自由度本部の規定(店舗デザイン、サービス内容など)に従う必要がある。店舗デザインやキャンペーンなど、全て自由に決められる。
コスト加盟金やロイヤリティが発生する。ロイヤリティは不要だが、コンサルタント等に依頼すれば費用がかかる。
サポート体制経営相談やトラブル対応などのサポートが受けられる。全てのトラブルに自分で対処する必要がある。

業界未経験で知識やノウハウに不安がある方はフランチャイズ、経営の自由度を重視し、コストを抑えたい経験者の方は個人経営が向いていると言えるでしょう。

6.5 土地なし(借地・テナント)でも始められますか?

はい、結論から言うと、土地を所有していなくてもコインランドリー投資を始めることは十分に可能です。実際に、自己所有の土地で開業するケースよりも、テナント物件を借りて開業する「テナント出店」が主流となっています。

テナント出店には、土地を購入する必要がないため初期投資を大幅に抑えられるという大きなメリットがあります。また、万が一事業がうまくいかなかった場合でも、土地を抱えるリスクがなく、比較的撤退しやすい点も魅力です。一方で、毎月の家賃が発生するため、ランニングコストは高くなります。

テナント物件を探す際は、立地条件はもちろんのこと、店舗として十分な広さ(15坪以上が目安)が確保できるか、給排水やガスの容量が十分か、駐車スペースが確保できるかといった点を重点的に確認する必要があります。

6.6 節税効果は本当にありますか?

はい、コインランドリー投資は節税効果が期待できる投資としても知られています。その中心となるのが「減価償却」という会計処理です。

減価償却とは、洗濯機や乾燥機といった高額な設備投資の費用を、購入した年に一括で経費にするのではなく、法律で定められた耐用年数(コインランドリー用の設備は通常8年)にわたって分割して経費として計上する仕組みです。これにより、毎年安定して経費を計上できるため、課税対象となる所得を圧縮する効果があります。

さらに、「中小企業経営強化税制」などの優遇税制を活用できれば、設備投資額の全額を初年度に経費として計上(即時償却)できる場合もあります。これにより、開業初年度に大きな節税効果を得られる可能性があります。ただし、これらの税制は適用に条件があり、制度内容も変更されることがあるため、必ず税理士などの専門家に相談しながら進めることを強く推奨します。

6.7 オーナーの主な仕事内容と必要な時間を教えてください

コインランドリーは「無人経営」が可能と言われますが、完全に放置できるわけではありません。オーナーの定期的な管理業務があってこそ、清潔で利用しやすい店舗が維持されます。

主な仕事内容は以下の通りです。

  • 日常的な業務(ほぼ毎日):店内の清掃(床、機器、トイレなど)、ゴミ回収、集金、両替金の補充。所要時間は1日30分~1時間程度。
  • 定期的な業務(週1回~月数回):洗剤やソフターなどの消耗品補充、機器のフィルター清掃、販促物の設置・交換。
  • 不定期な業務:利用者からの問い合わせ対応、機器の故障やトラブル対応、売上データ分析、新たな集客施策の企画・実行。

オーナー自身が全ての業務を行う場合、1日あたり平均1~2時間程度の時間を要するのが一般的です。しかし、これらの業務は外部に委託することも可能です。例えば、清掃を清掃業者やパート・アルバイトに任せたり、トラブル対応を24時間対応のコールセンターに委託したりすることで、オーナーの負担は大幅に軽減されます。遠隔監視システムを導入すれば、スマートフォンから店内の様子や売上状況をリアルタイムで確認することもでき、副業として取り組む方でも効率的な運営が可能です。

まとめ

コインランドリー投資は、共働き世帯の増加などを背景に、安定した需要が見込める魅力的な事業です。しかし、安易な参入は失敗のもと。本記事で解説したように、成功の9割を占める「立地選定」をはじめ、正確な収支シミュレーションや競合との差別化戦略が不可欠です。これらの重要ポイントを丁寧におさえ、綿密な事業計画を立てることが成功への第一歩。オーナー自身の工夫を凝らし、地域に愛される店づくりを目指すことで、長期的な安定収益の実現につながるでしょう。特定の決算期に発生した利益を繰り延べたい場合に特に有効な手段と言えるでしょう。

コインランドリー投資のように、設備を活用した節税対策は多くの経営者にとって有効な選択肢の一つです。一方で近年では、事業性と将来的なAI活用を見据えた設備投資として、GPUサーバーの導入を検討する企業も増えています。

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